整体師は今後、生き残っていけるのか・・・

下町の片隅で細々と整体店を営む『俺』が、飽和状態に陥る整体業界、接骨業界ついて勝手に語るブログである。

どういうつもりで言ってんの?『年収1,000万円』の詳細を現実的に考えてみよう

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ネットで『整体師 年収』などと検索してみると、その答えは大抵二つにわかれる。

まずひとつ目は【整体師の平均年収は200万円前後】という現実的な情報。
そして二つ目が【整体で年収1,000万円!】というきな臭い情報だ。

整体師の年収相場は、どちらかとえいば年収200万円前後が妥当である。
整体店は増え、民間療法がメインとなる接骨院も増え、エステサロンでも骨盤矯正や肩こりケアなどのメニューが用意され、街は民間療法、民間療法、民間療法!!となり、これまでは別畑であったそれらで同じターゲットを奪い合う。

そうやって多くの客が多くの店舗へと分散する。

そんな状態で、この業界のどこもが年収1000万円だなんて事はあるわけがあるまい。
【一部の・・・】であったとしても、その一部とは雲の向こうに数人見えるか見えないかだろう。

本を出版し、テレビ出演も果たし、謎のDVDを販売し、健康器具も販売し、一時1000万円稼せぎ出した整体師も、いつの頃か『ああ、いたねぇ、そういう人~』という存在になる。

それでも多くの治療家コンサルは、年収1000万円整体師メソッドを売る。
しかし、街のどこにも年収1000万円整体師がいない・・・

なぜなのか
なせなんだ

それはメソッド販売後は、年収1000万円稼げるか稼げないかは【個人でよろしく】であるからだ。

つまりは、年収1000万円という夢をエサにカモを集い金儲けしたいと考える人間の浅はか極まりないメソッドがそこら中に出回っているだけで、そこに信憑性はない。

今回は、えせ治療家コンサルなどがよく言う【整体で年収1000万円!】の1000万円の詳細を、整体激戦区で這うように生きる俺が勝手ながら考えていく!

[年収1,000万円整体師は『全体の5%』という情報も既に古い]

整体施術だけでは食っていく事ができなくなり、何かこれまでの経験を活かしさらに個人事業主として金儲けできる方法はないか・・・と考えた売れない整体師が、

そうだ、コンサルタントになろう♪

と、まるで気軽に京都にでも行くかのように思いついて世に溢れだしたのが、昨今の治療家コンサルである。
この治療家コンサルが単に、『あなたの整体店をコンサルタントします!』と言っても、『整体店を繁盛店に変えます!』と言っても、誰も見向きもしないのである。
特に、この業界の酸いも甘いも、人生の酸いも甘いも見て来たベテラン整体師からすればコンサルタントだってよ、企業かよw』だ。

なんとか顧客を集めるためにと思いついたのが、夢がある数字【年収1000万円】というワードだ。

そしてえせ治療家コンサルの誰もが、猫も杓子も、どいつもこいつもが、【年収1,000万円の整体師】というワードを使用するようになった。

しかし、実際問題年収1,000万円以上を稼ぎだす整体師は、整体師全体の5%であると言われている。

と、いうのも今や昔の話。

2012年くらいからネットに上がったこの情報を整体サイトなどがアップし、その後新たな整体サイトや整体資格ガイドを作る人間たちが、そのアップされた数字をまるパクリし、さらに又その1年後、2年後、数年後もその古い情報をまるパクリ。

そうやって長きにわたり、整体業で年収1000万円稼げる整体師は【全体の5%】という数字が使い古されてきた。

しかし、時代はめまぐるしく変わった・・・

激安整体チェーン店が増え、フランチャイズの激安マッサ店も増え、接骨院での民間療法がえげつなくなり、個人経営の整体店の数は把握できそうにもない。
またその間、消費者の価値観や財布の紐の緩さ堅さも変わった。

つまりは、整体で年収1000万円稼げる整体師なんざ、既に全体の5%以下になっているという事だ。

全体の4パー、いや3パー、いやそれ以下・・・という狭き門に食い込むには、整体施術のみでは食って行くことができなくなった元整体師の【コンサル程度】では、

無理

それがソリューションだ。

[整体師が年収1,000万円にするために必要な詳細は?]

年収1,000万円にできる!と豪語する人間が、どういった観点からそう言っているのか・・・

例えば、一人整体院で年収1,000万円にする場合、

・施術料はいくらで

・1日何人に施術をし

・それが月に何日で、

・そして年間にすると? 

という単純計算で導き出すしか他ならない。
整体の会計なんざ、一人やっていくらであるから。

例として、60分5,000円で考えてみるとしよう。

年収1,000万円なので、

10,000,000円÷5,000円=2,000

とする。

年間2,000回の施術をすれば、ざっと年収1,000万円になる。

年間2,000回施術ということは、

2,000÷12=166.6666・・・

で、一ヶ月167回の施術が必要となる。

週に1日の定休日があるとして、ざっと26日間稼働するとする、すると、

167÷26=6.42307・・・

で、1日に6人~7人の施術をする事になる。

1年間の稼働日数312日、毎回毎回6~7人来ますかぁ~~

と、いう事である。
ちなみに、この1年間の稼働日数312日には、年末年始休業も、ゴールデンウィークも、お盆も何も含まれていない。

一人で年収1000万円稼ぐとなったら、

俺は馬車馬ですかぁ~~

と、いう事である。

仮にスタッフを雇ったとして、その人件費いくらですかぁ~

お客さんが来ないがためにスタッフに『今日はもう帰っていいよ』って言う気まずさ・・・どうするんですかぁ~

と、いう事だ。

が、しかし、こうならないために治療家コンサルは究極の一手を出してくる。

そう、それが、

たった10分の施術で10000円取れる技術を身に着けろ!

という時短&高額メソッドだ。

 

[時短&高額メソッドは、激戦区において瞬殺される恐れあり]

死にたくなければ、こんなメソッドに手を出すのはやめておこう。

1年中、来る日も来る日も1日に6~7人の来店客を見込むのはかなり厳しい。
それなら一人あたりの単価を上げて、価格で攻めていこう!
というのが浅はか極まりないえせ治療家コンサルである。

施術の単価を10000円に設定すれば、1日たったの4人の来店で年収1,000万円にすることができる!
その分施術や貴店の価値を上げていきましょう!!

と言って、民間療法万歳の整体師に医療の領域である【治療】を伝授する。
しかし、その伝授された治療は、そのコンサルが勝手に治療と言っているだけで実は治療でもなんでもない【民間療法】に過ぎない。

整体店で治療を受けられる、だから価格は10000円で当然だ。
あなたが長年苦しんできたその身体の悩みを治療してやるのだから10000円で当然だ。

しかもたったの10分で・・・

この10分で、あなたに奇跡が起こるのですよ・・・

と、言わんばかりに。

しかし、昨今の消費者とは厳しい。

本当に10分で身体の悩みが治療されなければ、

何が治療だよ金返せ

全然変わってねぇ金返せ

もっとやれよ、やれないなら金返せ

そもそもあんた医者じゃないだろ金返せ

となるのである。

あるいは、お上品な客は、その場は黙って立ち去り、二度とその整体店に行くことはない。おまけに、あそこは良くないと地元仲間に言いふらす。

しかし、えせ治療家コンサル、こんなクレームが発生した場合の対処法もしっかり教えておいてくれる、それは、

最低5回は通って下さいと言いましょう。

皆さん数回通って徐々に良くなっていきますと言いましょう。

こう教えてくれることだろう。

しかし、そんなセリフを聞いたとて消費者は、

じゃ今やれよ

じゃ10分じゃなくてよ

なんでもいいから肩もめ

となる。

特に激戦区での時短&高額メソッドの実践は、命とりとなる。
様々な整体、接骨、リラクゼーションサロンに通い慣れてる消費者は、価格と施術内容・他サービスとのバランスを厳しく見極める。

また、『どこへ行ってもダメだった不調は医療機関へ』としっかり理解している。
さらには、『長年苦しむ前に医療機関へ』が昨今の常識だ。

激戦区での時短&高額メソッドは、価格やサービス内容に厳しいお客様から瞬殺されるも同然である。

[その街の一般的な層はどんな?はけっこう重要]

えせコンサルの拠点はどこだろうか・・・

どんな街に拠点を置き、どんな世界を見て、価格や集客方法を提案するのだろうか・・・
また、自店が開業している街、これから開業する街は、平均的なファミリー層が多い街なのか、それとも富裕層が多く暮らす街なのか、はたまたいいスーツを着るビジネスマンが多い街なのか、それとも小遣い25,000円でうまくやりくりするサラリーマンが多いオフィス街なのか・・・

その街によって、整体などに使う金額は全く異なる。

しかし、どの街も、どんな層も関係ない『時短&高額メソッドこそが成功の全てだ!』というコンサルティングをしてくるようなコンサルタント100%えせである。

このメソッドこそが正解なんだ!という概念は、実は一切なく、『この法則しか知らん』というだけの事だ。

これならどんな街でも、どんな層でも絶対に大丈夫!間違いない!! あなたの年収はこれで1,000万円になります!というわけではない。

街? 層? 知らん知らん、考えてもないわ 

が実話である。

そんなえせコンサルにコンサルティング料金を十数万、あるいは数十万払うのなら、その金、

1~2ヵ月分の店舗家賃に充てられたのでは?

老若男女が好む待合室にリニューアルできたのでは?

遠面の広告費に充てられたのでは?

と、気づいても後の祭りである。

年収1,000万円という魅力的な言葉に引かれ、冷静さを欠いてしまわないように気を付けたいものである。

 


[けっきょくのところ・・・]

昨今飽和状態となり、どこの店舗も顧客の確保が難しく、老舗の接骨院さえも廃業していくこの時代。
大手リラクゼーションサロンさえも撤退する現実がある中、年収1,000万円の整体師になるという事が非常に難しいことであるということを忘れてはいけない。

昨日今日おっぱじめたような治療家コンサルの浅はか極まりない提案では、傾きかけた整体店を盛り返させること、これから開業する整体店の年収を1,000万円にすることは夢物語に近いという考えも頭に入れておきたい。

整体師として長生きしていくためには、そういった『猫も杓子も』『どいつもこいつも』が簡単に言う簡単な言葉を鵜呑みにするのではなく、自分の目で見た現状とこれまでの経験を頼りに這いつくばる方が助かる確率が高かったりもする。
大事な金を『ムダ金』にしないためにもしっかり見極めたい。

昨今生き残りが厳しいこの整体業界において、数万円~数十万円という金は、自分の首をつなぐ命綱のようなものである。
簡単に使ってしまうことで、その綱がぶった切れる・・・場合もある。

と、俺は思うが?


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